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2016-2017海外オーケストラシリーズ

パリ管弦楽団

パリ管弦楽団

ミュンシュ、カラヤン、ショルティ、バレンボイム・・・・
偉大なる先人の跡を継ぐハーディングがお披露目公演でいよいよ芸劇に登場!
フランス随一のオーケストラ待望の来日公演。

日程
2016年11月25日(金) 19:00 開演
会場
コンサートホール
曲目

メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64

マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調

出演

指揮:ダニエル・ハーディング
ヴァイオリン:ジョシュア・ベル
管弦楽:パリ管弦楽団

プロフィール
ダニエル・ハーディング(指揮) Daniel Harding, Conductor
ダニエル・ハーディング

© Julian Hargreaves

イギリスのオックスフォード出身。サイモン・ラトルのアシスタントとしてバーミンガム市交響楽団で活動を開始し、1994年に同団を指揮してデビュー。さらにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団でクラウディオ・アバドのアシスタントを務め、1996年のベルリン音楽祭で同団へのデビューを果たした。
2016年9月、パリ管弦楽団の音楽監督に就任予定。並行して、スウェーデン放送交響楽団の音楽監督、ロンドン交響楽団の首席客演指揮者、新日本フィルハーモニー交響楽団の「Music Partner of NJP」を引き続き任されている。マーラー・チェンバー・オーケストラからは終身桂冠指揮者の称号を与えられた。現在、軽井沢大賀ホール芸術監督。これまで、マーラー・チェンバー・オーケストラの首席指揮者・音楽監督(2003~2011年)、トロンハイム交響楽団の首席指揮者(1997~2000年)、スウェーデン・ノールショッピング交響楽団の首席客演指揮者(1997~2003年)、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団の音楽監督(1997~2003年)を歴任。
ウィーン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン(ザルツブルク音楽祭ほか)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ミラノ・スカラ座フィルより定期的に招かれており、このほかベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、フランス国立リヨン管、オスロ・フィルロンドン・フィル、ロイヤル・ストックホルム・フィル、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管、エイジ・オブ・エンライトメント管、ロッテルダム・フィル、hr響、シャンゼリゼ管などに客演。アメリカでは、ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管、ボストン響、ロサンジェルス・フィル、シカゴ響などを指揮している。
オペラ指揮でも定評があり、2005年にミラノ・スカラ座のシーズン開幕公演で新制作の《イドメネオ》を振った。スカラ座では、2007年に《サロメ》、2008年に《青ひげ公の城》《囚われ人》を指揮。2011年には《カヴァレリア・ルスティカーナ》《道化師》を指揮し、イタリア音楽評論家協会よりアッビアーティ賞を贈られた。これまで、《ナクソス島のアリアドネ》《ドン・ジョヴァンニ》《フィガロの結婚》(ザルツブルク音楽祭/共演:ウィーン・フィル)、《ねじの回転》《ヴォツェック》(英国ロイヤル・オペラ・ハウス)、《後宮からの誘拐》(バイエルン州立歌劇場)、《魔笛》(ウィーン芸術週間)、《ヴォツェック》(アン・デア・ウィーン劇場)などを指揮。エクサン・プロヴァンス音楽祭とも関係が深く、《コジ・ファン・トゥッテ》《ドン・ジョヴァンニ》《ねじの回転》《椿姫》《エフゲニー・オネーギン》《フィガロの結婚》の新制作を任されている。2012/13年シーズンには、スカラ座で《ファルスタッフ》を指揮したほか、《さまよえるオランダ人》でベルリン州立歌劇場とウィーン国立歌劇場にデビューした。
最近および今後の客演活動のハイライトとして、オルガ・ノイヴィルトの新作《Masaot/Clocks Without Hands》の世界初演(ウィーン、ケルン、ルクセンブルク/共演:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管とのヨーロッパ・ツアー、アメリカでのロサンゼルス・フィルハーモニックとの共演が挙げられる。
ドイツ・グラモフォンから近年リリースされた『マーラー:交響曲第10番』(ウィーン・フィル)、『オルフ:カルミナ・ブラーナ』(バイエルン放送響)はいずれも、世界中で絶賛されている。EMI/Virgin(現:ワーナー)からは、『マーラー:交響曲第4番』(マーラー・チェンバー・オーケストラ)、『ブラームス:交響曲第3番&第4番』(ドイツ・カンマー・フィル)などを発表。このほか、代表的な映像・録音に、『ブリテン:ビリー・バッド』(ロンドン響/グラミー賞・最優秀オペラ部門受賞)、『モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ』『ブリテン:ねじの回転』(マーラー・チェンバー・オーケストラ/年間最優秀Choc盤2002、アカデミー・シャルル・クロ賞グラン・プリ、グラモフォン・アワード)、『ルトスワフスキ:歌の花と歌のお話』(ソルベイ・クリンゲルボルン、ノルウェー室内管)、『ブリテン:初期作品集』(イアン・ボストリッジ、ブリテン・シンフォニア/年間最優秀Choc盤1998)がある。
2002年、フランス共和国芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章。2012年にはスウェーデン王立音楽アカデミーの会員に選出された。

ジョシュア・ベル(ヴァイオリン) Joshua Bell, Violin
ジョシュア・ベル

© Phillip Knott

音楽に対する飽くなき好奇心と情熱、その多面的な興味においてクラシック音楽界で比類ない存在感を放つジョシュア・ベルは、同世代の音楽家の中でももっとも著名なヴァイオリニストのひとりである。2011年には、サー・ネヴィル・マリナーが1958年に創設したアカデミー室内管弦楽団(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)の初代芸術監督として指名され、就任した。
現在ソニー・クラシカルと専属契約を結ぶベルは、18歳のときにデッカより最初のLP盤をリリースして以来、40以上のCDを録音しており、その中のいくつかはグラミー賞、マーキュリー賞、グラモフォン賞、エコー・クラシック賞に輝くなど、数々の名盤を世に放っている。アカデミー室内管弦楽団と初めて録音したベートーヴェンの交響曲第4番と第7番のデビュー・アルバムは、アメリカのビルボード・チャートで1位を獲得。続いてリリースされたバッハのCDも、批評家から絶賛を博した。最近の録音には、ピアニストのジェレミー・デンクと共演した「フレンチ・インプレッションズ」、「アット・ホーム・ウィズ・フレンズ」、アカデミー室内管弦楽団とのヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲などがある。彼のディスコグラフィーには、ヴァイオリンの主要レパートリーはもちろんのこと、あらゆるジャンルのアーティストたちとの革新的なコラボレーションも多く含まれる。ポップスでは、スティングやジョシュ・グローバン、ジャズでは、チック・コリアやブランフォード・マルサリス、ブルーグラスでは、エドガー・メイヤーやベラ・フレック、映画では、アカデミー賞に輝いた「レッド・ヴァイオリン」のジョン・コリリアーノ作曲のサウンドトラックや、アカデミー賞にノミネートされたジュディ・デンチとマギー・スミスが出演するイギリス映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のナイジェル・ヘス作曲のサウンドトラックなどである。
ジョシュア・ベルは、アメリカのインディアナ州ブルーミントン出身。4歳でヴァイオリンを始め、12歳からインディアナ大学の名教師として知られるジョーゼフ・ギンゴールドのもとで学ぶ。現在は、インディアナ大学ジェイコブズ音楽院の上級講師を務めている。14歳でリッカルド・ムーティ率いるフィラデルフィア管弦楽団と共演し、17歳でカーネギー・ホールにデビュー、さらに初めてのヨーロッパ・ツアーも行った。
彼の名前が単なる“音楽家”から“誰もが知る有名人”として広く世に知られるようになったのは、おそらく2007年にワシントンの地下鉄の駅で行った匿名パフォーマンスがきっかけであろう。ベルは、「ワシントン・ポスト」のコラムニスト、ジーン・ワインガーテンが発案した「芸術とその前後関係との調査」という冒険的な実験に参加し、一躍有名になった。このコラムはピューリッツァー賞を受賞し、国際的な大論争を巻き起こした。その後、作家のキャシー・スティンソンとイラストレーターのドーサン・ペトリチッチがこのストーリーを絵本化。2013年9月にアニック・プレス社より子供向け絵本として「ザ・マン・ウィズ・ザ・ヴァイオリン」を出版し、今日まで語り継がれている。
2013年には、ニューヨーク・チャプターよりレコーディング・アカデミー賞、2012年には、ナショナル・ヤング・アーツ・ファンデーションによる賞、2011年には、アーツ・ホライゾンズのポール・ニューマン賞とモーメント・マガジン誌のフーベルマン賞を受賞するなど、輝かしい受賞歴を持つ。また、2010年には、クラシック音楽誌“ミュージカル・アメリカ”のインストゥルメンタリスト・オブ・ザ・イヤーに選出。シートン・ホール大学からは人道賞を授与され、さらに2009年には、エデュケーション・スルー・ミュージックから表彰された。2008年には、アカデミー・オブ・アチーブメントより賞を授与され、2007年には、エイヴリー・フィッシャー賞を獲得。2005年には、ハリウッド・ボウルの殿堂入り(ハリウッド・ボウル・ホール・オブ・フェイム)を果たしている。
2003年には、世界経済フォーラムのパフォーマンス・アーティストとして抜擢され、国際的なトップリーダーたちの前で演奏を披露。後に、この権威ある国際機関によって彼はヤング・グローバル・リーダーとして公認された。外交的、教育的ツールとしての音楽の価値を確信するベルは、これまでに歴代3人のアメリカ大統領および中国の国家主席のために演奏した経験を持つ。また、慈善活動にも大変熱心に取り組んでおり、特にエデュケーション・スルー・ミュージックでは、スラム街に住む何万人もの子どもたちの手に楽器を触れさせる活動に力を注いでいる。
使用楽器は、名手フーベルマンが使用していた1713年製のストラディヴァリウス「ギブソン」と、18世紀後期にフランスのフランソワ・トルテが製作した弓。

パリ管弦楽団 Orchestre de Paris

フランス屈指の交響楽団であるパリ管弦楽団(OdP)は、同国の建築家ジャン・ヌーヴェルが設計した新たなホール「フィルハーモニー・ド・パリ」のレジデント・オーケストラとして、また国内外でのツアーを通して、年間100以上の公演を届けている。
OdPによる最初の演奏会は、1967年11月に行われた。指揮を務めたのは、初代音楽監督のシャルル・ミュンシュである。ミュンシュの急逝後、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ゲオルク・ショルティ、ダニエル・バレンボイム(1976年に常設の付属アマチュア合唱団を設立)、セミヨン・ビシュコフ、クリストフ・フォン・ドホナーニ、クリストフ・エッシェンバッハが順に楽団を率いた。2010年よりパーヴォ・ヤルヴィが音楽監督を務め、2016/17年シーズンにダニエル・ハーディングが同ポストを引き継ぐ。同時に、トーマス・ヘンゲルブロックがアソシエート・コンダクターに就任する予定である。
OdPのレパートリーは、フランス音楽の伝統の本流に基づいている。並行して、20・21世紀に書かれた現代曲の普及に大きく貢献してきたOdPは、レジデント・コンポーザーの任命や、新作の世界初演にも力を入れている。これまで初演を任された作曲家に、クセナキス、ベリオ、カーター、アミ、デュサパン、ダルバヴィ、デュビュニョン、マヌリ、サーリアホ、マントヴァーニ、ストロッパ、武満、ベッファ、タンギーらがいる。2015/16年シーズンには、エリッキ=スヴェン・トゥールの《Sow the Wind》、イェルク・ヴィトマンのヴィオラ協奏曲(独奏:アントワン・タメスティ)、リシャール・デュビュニョンの《Caprice pour orchestre II》を世界初演する。
同シーズン中は、フィルハーモニー・ド・パリのオープニング・コンサートの直後に、パーヴォ・ヤルヴィの指揮/エレーヌ・グリモーの独奏により、ミラノ・スカラ座で演奏。11月にはパーヴォ・ヤルヴィと共に、ソル・ガベッタとゴーティエ・カプソンをソリストに迎え、ブダペスト、ウィーン、エッセン、ベルリン(ベルリン・フィルハーモニー・ホール)、ミュンヘン、フランクフルト、ブリュッセルを周る。
OdPは若い聴衆の開拓と育成にも積極的に取り組んでおり、日々多様化しているアウトリーチ活動(学校コンサート、ファミリー・コンサート、公開リハーサル、ワークショップ、継続的な音楽鑑賞会、テーマ別音楽講座など)の対象は、幼稚園から大学まで、あらゆる年齢層・教育機関におよぶ。2015/16年シーズン中には、楽団員たちが4万人以上の子どもたちに、オーケストラ音楽の魅力を届けている。
2014年にBel Air ClassiquesレーベルよりリリースしたDVD『R.シュトラウス:エレクトラ』(指揮:エサ=ペッカ・サロネン、演出:パトリス・シェロー/エクサン・プロヴァンス音楽祭2013)は、グラミー賞を獲得。2015年にはEratoレーベルからCD『デュティユー:交響曲第1番、メタボール、他』(指揮:パーヴォ・ヤルヴィ)を発表し、多数の賞に輝いた。同レーベルからは、2015年秋に『ラフマニノフ:交響曲第3番、交響的舞曲、ヴォカリーズ、「岩」、他』もリリース。才能あふれる楽団員たちの演奏をより多くの聴衆に届けるべく、「Radio Classique」「Arte」「Mezzo」などと強力なパートナーシップを築きながら、視聴覚メディアにおける存在感のさらなる向上にも努めている。

OdPは、フランス文化省ならびにパリ市より助成を得ている。さらに、メイン・メセナであるユーログループ・コンサルティング、若い聴衆を対象とするアウトリーチ活動のメセナであるケス・デパーニュ・イル・ド・フランス貯蓄銀行、会員組織「パリ管弦楽団サークル」より、支援を受けている。

インフォメーション

  • 東京芸術劇場提携公演
    パリ管弦楽団
    2016年11月24日 (木)19:00 開演
    詳細はコチラ

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日程

2016年11月25日(金) 19:00 開演

会場

コンサートホール

曲目

メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64

マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調

出演

指揮:ダニエル・ハーディング
ヴァイオリン:ジョシュア・ベル
管弦楽:パリ管弦楽団

プロフィール

ダニエル・ハーディング(指揮) Daniel Harding, Conductor
ダニエル・ハーディング

© Julian Hargreaves

イギリスのオックスフォード出身。サイモン・ラトルのアシスタントとしてバーミンガム市交響楽団で活動を開始し、1994年に同団を指揮してデビュー。さらにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団でクラウディオ・アバドのアシスタントを務め、1996年のベルリン音楽祭で同団へのデビューを果たした。
2016年9月、パリ管弦楽団の音楽監督に就任予定。並行して、スウェーデン放送交響楽団の音楽監督、ロンドン交響楽団の首席客演指揮者、新日本フィルハーモニー交響楽団の「Music Partner of NJP」を引き続き任されている。マーラー・チェンバー・オーケストラからは終身桂冠指揮者の称号を与えられた。現在、軽井沢大賀ホール芸術監督。これまで、マーラー・チェンバー・オーケストラの首席指揮者・音楽監督(2003~2011年)、トロンハイム交響楽団の首席指揮者(1997~2000年)、スウェーデン・ノールショッピング交響楽団の首席客演指揮者(1997~2003年)、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団の音楽監督(1997~2003年)を歴任。
ウィーン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン(ザルツブルク音楽祭ほか)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ミラノ・スカラ座フィルより定期的に招かれており、このほかベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、フランス国立リヨン管、オスロ・フィルロンドン・フィル、ロイヤル・ストックホルム・フィル、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管、エイジ・オブ・エンライトメント管、ロッテルダム・フィル、hr響、シャンゼリゼ管などに客演。アメリカでは、ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管、ボストン響、ロサンジェルス・フィル、シカゴ響などを指揮している。
オペラ指揮でも定評があり、2005年にミラノ・スカラ座のシーズン開幕公演で新制作の《イドメネオ》を振った。スカラ座では、2007年に《サロメ》、2008年に《青ひげ公の城》《囚われ人》を指揮。2011年には《カヴァレリア・ルスティカーナ》《道化師》を指揮し、イタリア音楽評論家協会よりアッビアーティ賞を贈られた。これまで、《ナクソス島のアリアドネ》《ドン・ジョヴァンニ》《フィガロの結婚》(ザルツブルク音楽祭/共演:ウィーン・フィル)、《ねじの回転》《ヴォツェック》(英国ロイヤル・オペラ・ハウス)、《後宮からの誘拐》(バイエルン州立歌劇場)、《魔笛》(ウィーン芸術週間)、《ヴォツェック》(アン・デア・ウィーン劇場)などを指揮。エクサン・プロヴァンス音楽祭とも関係が深く、《コジ・ファン・トゥッテ》《ドン・ジョヴァンニ》《ねじの回転》《椿姫》《エフゲニー・オネーギン》《フィガロの結婚》の新制作を任されている。2012/13年シーズンには、スカラ座で《ファルスタッフ》を指揮したほか、《さまよえるオランダ人》でベルリン州立歌劇場とウィーン国立歌劇場にデビューした。
最近および今後の客演活動のハイライトとして、オルガ・ノイヴィルトの新作《Masaot/Clocks Without Hands》の世界初演(ウィーン、ケルン、ルクセンブルク/共演:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管とのヨーロッパ・ツアー、アメリカでのロサンゼルス・フィルハーモニックとの共演が挙げられる。
ドイツ・グラモフォンから近年リリースされた『マーラー:交響曲第10番』(ウィーン・フィル)、『オルフ:カルミナ・ブラーナ』(バイエルン放送響)はいずれも、世界中で絶賛されている。EMI/Virgin(現:ワーナー)からは、『マーラー:交響曲第4番』(マーラー・チェンバー・オーケストラ)、『ブラームス:交響曲第3番&第4番』(ドイツ・カンマー・フィル)などを発表。このほか、代表的な映像・録音に、『ブリテン:ビリー・バッド』(ロンドン響/グラミー賞・最優秀オペラ部門受賞)、『モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ』『ブリテン:ねじの回転』(マーラー・チェンバー・オーケストラ/年間最優秀Choc盤2002、アカデミー・シャルル・クロ賞グラン・プリ、グラモフォン・アワード)、『ルトスワフスキ:歌の花と歌のお話』(ソルベイ・クリンゲルボルン、ノルウェー室内管)、『ブリテン:初期作品集』(イアン・ボストリッジ、ブリテン・シンフォニア/年間最優秀Choc盤1998)がある。
2002年、フランス共和国芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章。2012年にはスウェーデン王立音楽アカデミーの会員に選出された。

ジョシュア・ベル(ヴァイオリン) Joshua Bell, Violin
ジョシュア・ベル

© Phillip Knott

音楽に対する飽くなき好奇心と情熱、その多面的な興味においてクラシック音楽界で比類ない存在感を放つジョシュア・ベルは、同世代の音楽家の中でももっとも著名なヴァイオリニストのひとりである。2011年には、サー・ネヴィル・マリナーが1958年に創設したアカデミー室内管弦楽団(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)の初代芸術監督として指名され、就任した。
現在ソニー・クラシカルと専属契約を結ぶベルは、18歳のときにデッカより最初のLP盤をリリースして以来、40以上のCDを録音しており、その中のいくつかはグラミー賞、マーキュリー賞、グラモフォン賞、エコー・クラシック賞に輝くなど、数々の名盤を世に放っている。アカデミー室内管弦楽団と初めて録音したベートーヴェンの交響曲第4番と第7番のデビュー・アルバムは、アメリカのビルボード・チャートで1位を獲得。続いてリリースされたバッハのCDも、批評家から絶賛を博した。最近の録音には、ピアニストのジェレミー・デンクと共演した「フレンチ・インプレッションズ」、「アット・ホーム・ウィズ・フレンズ」、アカデミー室内管弦楽団とのヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲などがある。彼のディスコグラフィーには、ヴァイオリンの主要レパートリーはもちろんのこと、あらゆるジャンルのアーティストたちとの革新的なコラボレーションも多く含まれる。ポップスでは、スティングやジョシュ・グローバン、ジャズでは、チック・コリアやブランフォード・マルサリス、ブルーグラスでは、エドガー・メイヤーやベラ・フレック、映画では、アカデミー賞に輝いた「レッド・ヴァイオリン」のジョン・コリリアーノ作曲のサウンドトラックや、アカデミー賞にノミネートされたジュディ・デンチとマギー・スミスが出演するイギリス映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のナイジェル・ヘス作曲のサウンドトラックなどである。
ジョシュア・ベルは、アメリカのインディアナ州ブルーミントン出身。4歳でヴァイオリンを始め、12歳からインディアナ大学の名教師として知られるジョーゼフ・ギンゴールドのもとで学ぶ。現在は、インディアナ大学ジェイコブズ音楽院の上級講師を務めている。14歳でリッカルド・ムーティ率いるフィラデルフィア管弦楽団と共演し、17歳でカーネギー・ホールにデビュー、さらに初めてのヨーロッパ・ツアーも行った。
彼の名前が単なる“音楽家”から“誰もが知る有名人”として広く世に知られるようになったのは、おそらく2007年にワシントンの地下鉄の駅で行った匿名パフォーマンスがきっかけであろう。ベルは、「ワシントン・ポスト」のコラムニスト、ジーン・ワインガーテンが発案した「芸術とその前後関係との調査」という冒険的な実験に参加し、一躍有名になった。このコラムはピューリッツァー賞を受賞し、国際的な大論争を巻き起こした。その後、作家のキャシー・スティンソンとイラストレーターのドーサン・ペトリチッチがこのストーリーを絵本化。2013年9月にアニック・プレス社より子供向け絵本として「ザ・マン・ウィズ・ザ・ヴァイオリン」を出版し、今日まで語り継がれている。
2013年には、ニューヨーク・チャプターよりレコーディング・アカデミー賞、2012年には、ナショナル・ヤング・アーツ・ファンデーションによる賞、2011年には、アーツ・ホライゾンズのポール・ニューマン賞とモーメント・マガジン誌のフーベルマン賞を受賞するなど、輝かしい受賞歴を持つ。また、2010年には、クラシック音楽誌“ミュージカル・アメリカ”のインストゥルメンタリスト・オブ・ザ・イヤーに選出。シートン・ホール大学からは人道賞を授与され、さらに2009年には、エデュケーション・スルー・ミュージックから表彰された。2008年には、アカデミー・オブ・アチーブメントより賞を授与され、2007年には、エイヴリー・フィッシャー賞を獲得。2005年には、ハリウッド・ボウルの殿堂入り(ハリウッド・ボウル・ホール・オブ・フェイム)を果たしている。
2003年には、世界経済フォーラムのパフォーマンス・アーティストとして抜擢され、国際的なトップリーダーたちの前で演奏を披露。後に、この権威ある国際機関によって彼はヤング・グローバル・リーダーとして公認された。外交的、教育的ツールとしての音楽の価値を確信するベルは、これまでに歴代3人のアメリカ大統領および中国の国家主席のために演奏した経験を持つ。また、慈善活動にも大変熱心に取り組んでおり、特にエデュケーション・スルー・ミュージックでは、スラム街に住む何万人もの子どもたちの手に楽器を触れさせる活動に力を注いでいる。
使用楽器は、名手フーベルマンが使用していた1713年製のストラディヴァリウス「ギブソン」と、18世紀後期にフランスのフランソワ・トルテが製作した弓。

パリ管弦楽団 Orchestre de Paris

フランス屈指の交響楽団であるパリ管弦楽団(OdP)は、同国の建築家ジャン・ヌーヴェルが設計した新たなホール「フィルハーモニー・ド・パリ」のレジデント・オーケストラとして、また国内外でのツアーを通して、年間100以上の公演を届けている。
OdPによる最初の演奏会は、1967年11月に行われた。指揮を務めたのは、初代音楽監督のシャルル・ミュンシュである。ミュンシュの急逝後、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ゲオルク・ショルティ、ダニエル・バレンボイム(1976年に常設の付属アマチュア合唱団を設立)、セミヨン・ビシュコフ、クリストフ・フォン・ドホナーニ、クリストフ・エッシェンバッハが順に楽団を率いた。2010年よりパーヴォ・ヤルヴィが音楽監督を務め、2016/17年シーズンにダニエル・ハーディングが同ポストを引き継ぐ。同時に、トーマス・ヘンゲルブロックがアソシエート・コンダクターに就任する予定である。
OdPのレパートリーは、フランス音楽の伝統の本流に基づいている。並行して、20・21世紀に書かれた現代曲の普及に大きく貢献してきたOdPは、レジデント・コンポーザーの任命や、新作の世界初演にも力を入れている。これまで初演を任された作曲家に、クセナキス、ベリオ、カーター、アミ、デュサパン、ダルバヴィ、デュビュニョン、マヌリ、サーリアホ、マントヴァーニ、ストロッパ、武満、ベッファ、タンギーらがいる。2015/16年シーズンには、エリッキ=スヴェン・トゥールの《Sow the Wind》、イェルク・ヴィトマンのヴィオラ協奏曲(独奏:アントワン・タメスティ)、リシャール・デュビュニョンの《Caprice pour orchestre II》を世界初演する。
同シーズン中は、フィルハーモニー・ド・パリのオープニング・コンサートの直後に、パーヴォ・ヤルヴィの指揮/エレーヌ・グリモーの独奏により、ミラノ・スカラ座で演奏。11月にはパーヴォ・ヤルヴィと共に、ソル・ガベッタとゴーティエ・カプソンをソリストに迎え、ブダペスト、ウィーン、エッセン、ベルリン(ベルリン・フィルハーモニー・ホール)、ミュンヘン、フランクフルト、ブリュッセルを周る。
OdPは若い聴衆の開拓と育成にも積極的に取り組んでおり、日々多様化しているアウトリーチ活動(学校コンサート、ファミリー・コンサート、公開リハーサル、ワークショップ、継続的な音楽鑑賞会、テーマ別音楽講座など)の対象は、幼稚園から大学まで、あらゆる年齢層・教育機関におよぶ。2015/16年シーズン中には、楽団員たちが4万人以上の子どもたちに、オーケストラ音楽の魅力を届けている。
2014年にBel Air ClassiquesレーベルよりリリースしたDVD『R.シュトラウス:エレクトラ』(指揮:エサ=ペッカ・サロネン、演出:パトリス・シェロー/エクサン・プロヴァンス音楽祭2013)は、グラミー賞を獲得。2015年にはEratoレーベルからCD『デュティユー:交響曲第1番、メタボール、他』(指揮:パーヴォ・ヤルヴィ)を発表し、多数の賞に輝いた。同レーベルからは、2015年秋に『ラフマニノフ:交響曲第3番、交響的舞曲、ヴォカリーズ、「岩」、他』もリリース。才能あふれる楽団員たちの演奏をより多くの聴衆に届けるべく、「Radio Classique」「Arte」「Mezzo」などと強力なパートナーシップを築きながら、視聴覚メディアにおける存在感のさらなる向上にも努めている。

OdPは、フランス文化省ならびにパリ市より助成を得ている。さらに、メイン・メセナであるユーログループ・コンサルティング、若い聴衆を対象とするアウトリーチ活動のメセナであるケス・デパーニュ・イル・ド・フランス貯蓄銀行、会員組織「パリ管弦楽団サークル」より、支援を受けている。

主催:東京芸術劇場 (公益財団法人東京都歴史文化財団)

チラシ

チラシ

〔pdf:2.12MB〕

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芸劇ch
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