シンフォニックなジャズとラテンが夏の夜を華やかに彩る
今や東京芸術劇場の夏の風物詩ともいえる「N響JAZZ at 芸劇」の公演は、ジャズの影響を受けた表現を伴う管弦楽曲“シンフォニック・ジャズ”をNHK交響楽団が演奏するコンサート・シリーズだが、
昨年のジョン・アクセルロッドと塩谷哲の組み合わせが大好評だったため、今年も塩谷哲をソリストに迎えて行われる。
4回目となる今年のテーマは、生誕100年を迎えたアクセルロッドの師レナード・バーンスタインと、やはり夏のイメージが大きく、またジャズとお互いに影響を与え合っているラテン音楽で、後半にはラテン諸国の作曲家による管弦楽作品を揃えた。
第1部はバーンスタインの作品2曲で幕を開け、シンフォニックジャズの代名詞ともいえるガーシュウィンの代表作「ラプソディ・イン・ブルー」を塩谷のピアノをフィーチャーし演奏する。
そして1部の最後を飾るのは、塩谷の代表作のひとつ「スパニッシュ・ワルツ」で、塩谷自身がスコアを手掛けた管弦楽編曲版で演奏される。
ラテンの色濃いその「スパニッシュ・ワルツ」に導かれるように、2部はラテン系の作曲家が生み出した作品が並ぶ。
スペインのファリャとトゥリーナ、メキシコのマルケス、アルゼンチンのヒナステラの作品を採り上げるが、現在スペイン王立セヴィリア交響楽団の音楽監督を務めるアクセルロッドにとって、ラテン系の
曲は自家薬籠中のものである筈だ。
色彩豊かで饗宴的な楽曲の数々が、夏の夜を華やかに彩ってくれることだろう。
- 日程
- 2018年08月31日(金) 19:00 開演(ロビー開場18:00)
- 会場
- コンサートホール
- 曲目
-
バーンスタイン/『キャンディード』序曲
バーンスタイン/バレエ音楽『ファンシー・フリー』からダンソン
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー*
塩谷哲/スパニッシュ・ワルツ*
ファリャ/歌劇『はかない人生』から間奏曲とスペイン舞曲
マルケス/ダンソン第2番
トゥリーナ/交響詩「幻想舞曲集」Op.22
Ⅰ.熱狂 Ⅱ.夢想 Ⅲ.饗宴ヒナステラ/バレエ音楽『エスタンシア』からマランボ
*ピアノ:塩谷哲
- 出演
-
指揮:ジョン・アクセルロッド
ピアノ:塩谷哲
管弦楽:NHK交響楽団
- プロフィール
-
- ジョン・アクセルロッド(指揮) John Axelrod, Conductor
-
© Stefano Bottesi
ジョン・アクセルロッドは現代曲を含む幅広いレパートリー、革新的なプログラミング、そしてそのカリスマ性で世界各国のオーケストラから常に共演を望まれている指揮者のひとりである。これまでルツェルン交響楽団・歌劇場の音楽監督兼首席指揮者、フランス国立ロワール管弦楽団音楽監督を歴任、現在は王立セビリア交響楽団音楽監督、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団首席客演指揮者を務める。また、2009年から2012年にはウィーン・コンツァルトハウスでのORFウィーン放送交響楽団との映画音楽ガラ・コンサート「ハリウッド・イン・ウィーン」の音楽監督も務めた。 これまでにベルリン放送交響楽団、北ドイツ放送交響楽団、ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、パリ管弦楽団、フランス国立リヨン管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニック、フィルハーモニア管弦楽団、ローマ・サンタチェチーリア管弦楽団、トリノRAI国立交響楽団、ロイヤル・ストックホルム管弦楽団、デンマーク国立管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、グルベンキアン管弦楽団、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、シンフォニア・ヴァルソヴィア、さらにワシントン・ナショナル交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、フィラデルフィア管弦楽団、シカゴ交響楽団、NHK交響楽団、京都市交響楽団、上海交響楽団等、これまでに150以上の世界各地のオーケストラを指揮、度々再招聘されている。 オペラ指揮者としても意欲的な活動を展開、ルツェルン歌劇場での数々のプロダクション、ブレゲンツ音楽祭でのクルシェネクの新作『聖ステファン大聖堂の周りで』に加えて、ロバート・カーセン演出の『キャンディード』でのパリ・シャトレ座、ミラノ・スカラ座、オリヴィエ・ピィ演出の『トリスタンとイゾルデ』でのアンジェ=ナント歌劇場での成功は特筆される。 とりわけ現代作品の紹介には積極的に取り組み、ミシェル・ファン・デル・アー、カリム・アル=ザンド、マルク=アンドレ・ダルバヴィ、アヴネル・ドルマン、パルカル・デュサパン、マイケル・ゴードン、ヴォイチェフ・キラール、ガブリエル・プロコフィエフ、ヴォルフガング・リーム、カイヤ・サーリアホ、マルコ・ストロッパ、ヨルグ・ヴィトマン等の初演を手掛けている。 レコーディングも数多く、グレツキ《悲歌のシンフォニー》、そして最新盤の"Brahms Beloved"(ブラームスの交響曲、クララ・シューマンの歌曲を収録)は特に高い評価を得ている。 アクセルロッドは、1988年ハーヴァード大学を卒業、指揮をレナード・バーンスタインとイリヤ・ムーシンに学んだ。
- 塩谷哲(ピアノ) Satoru Shionoya, Piano
-
ピアニスト/作・編曲家/プロデューサー
東京藝術大学作曲科出身。オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストとしての活動(93年国連平和賞受賞、95年米グラミー賞ノミネート)と並行しソロ活動を開始、現在まで12枚のオリジナルアルバムを発表する。自身のグループをはじめ、佐藤竹善(ヴォーカル)との“SALT&SUGAR”、上妻宏光(三味線)との“AGA-SHIO”の活動や、世界的ジャズピアニスト小曽根真(ピアノ)との共演、渡辺貞夫、村治佳織、古澤巌、今井美樹、矢井田瞳、平井堅らとのコラボレートの他、モーツァルトのピアノ協奏曲などのクラシック演奏、2005年愛・地球博にてビッグバンドを率いたステージの演出など、活動のジャンル・形態は多岐に渡る。2014年9,10月に、NHK Eテレ『趣味Do楽“塩谷哲のリズムでピアノ”』を担当、女優有森也実さんを生徒にリズムをテーマにしたピアノレッスンで話題になった。また、8月から年末に渡った「絢香 にじいろ Acoustic Live Tour」を全面的にサポート、プロデュースし各方面より絶賛を博す。2015年10~12月に放送されたフジテレビのドラマ『無痛-診える眼-』の音楽を担当。また2016年4月からNHK Eテレでスタートした、人間と人形による音楽パペットバラエティー番組『コレナンデ商会』の音楽を担当している。2012年4月より国立音楽大学講師。
https://www.earthbeat-salt.com
- NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo
-
NHK交響楽団の歴史は、1926年にプロ・オーケストラとして結成された新交響楽団に遡る。その後、日本交響楽団の名称を経て、1951年NHK交響楽団と改称。今日に至るまで、カラヤン、アンセルメ、カイルベルト、マタチッチなど世界一流の指揮者を次々と招聘し、歴史的名演を残している。
近年N響は、年間54回の定期公演(NHKホール、サントリーホール)をはじめ、全国各地で約120回の演奏活動を行っている。また2013年8月にはザルツブルク音楽祭に初出演するなど、その活動と演奏は国際的にも高い評価を得ている。
現在N響が擁する指揮者陣は、首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィ、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、桂冠名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット、桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージ、名誉客演指揮者アンドレ・プレヴィン、正指揮者 外山雄三、尾高忠明。
日程
会場
曲目
バーンスタイン/『キャンディード』序曲
バーンスタイン/バレエ音楽『ファンシー・フリー』からダンソン
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー*
塩谷哲/スパニッシュ・ワルツ*
ファリャ/歌劇『はかない人生』から間奏曲とスペイン舞曲
マルケス/ダンソン第2番
トゥリーナ/交響詩「幻想舞曲集」Op.22
Ⅰ.熱狂 Ⅱ.夢想 Ⅲ.饗宴
ヒナステラ/バレエ音楽『エスタンシア』からマランボ
*ピアノ:塩谷哲
出演
ピアノ:塩谷哲
管弦楽:NHK交響楽団
プロフィール
- ジョン・アクセルロッド(指揮) John Axelrod, Conductor
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© Stefano Bottesi
ジョン・アクセルロッドは現代曲を含む幅広いレパートリー、革新的なプログラミング、そしてそのカリスマ性で世界各国のオーケストラから常に共演を望まれている指揮者のひとりである。これまでルツェルン交響楽団・歌劇場の音楽監督兼首席指揮者、フランス国立ロワール管弦楽団音楽監督を歴任、現在は王立セビリア交響楽団音楽監督、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団首席客演指揮者を務める。また、2009年から2012年にはウィーン・コンツァルトハウスでのORFウィーン放送交響楽団との映画音楽ガラ・コンサート「ハリウッド・イン・ウィーン」の音楽監督も務めた。 これまでにベルリン放送交響楽団、北ドイツ放送交響楽団、ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、パリ管弦楽団、フランス国立リヨン管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニック、フィルハーモニア管弦楽団、ローマ・サンタチェチーリア管弦楽団、トリノRAI国立交響楽団、ロイヤル・ストックホルム管弦楽団、デンマーク国立管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、グルベンキアン管弦楽団、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、シンフォニア・ヴァルソヴィア、さらにワシントン・ナショナル交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、フィラデルフィア管弦楽団、シカゴ交響楽団、NHK交響楽団、京都市交響楽団、上海交響楽団等、これまでに150以上の世界各地のオーケストラを指揮、度々再招聘されている。 オペラ指揮者としても意欲的な活動を展開、ルツェルン歌劇場での数々のプロダクション、ブレゲンツ音楽祭でのクルシェネクの新作『聖ステファン大聖堂の周りで』に加えて、ロバート・カーセン演出の『キャンディード』でのパリ・シャトレ座、ミラノ・スカラ座、オリヴィエ・ピィ演出の『トリスタンとイゾルデ』でのアンジェ=ナント歌劇場での成功は特筆される。 とりわけ現代作品の紹介には積極的に取り組み、ミシェル・ファン・デル・アー、カリム・アル=ザンド、マルク=アンドレ・ダルバヴィ、アヴネル・ドルマン、パルカル・デュサパン、マイケル・ゴードン、ヴォイチェフ・キラール、ガブリエル・プロコフィエフ、ヴォルフガング・リーム、カイヤ・サーリアホ、マルコ・ストロッパ、ヨルグ・ヴィトマン等の初演を手掛けている。 レコーディングも数多く、グレツキ《悲歌のシンフォニー》、そして最新盤の"Brahms Beloved"(ブラームスの交響曲、クララ・シューマンの歌曲を収録)は特に高い評価を得ている。 アクセルロッドは、1988年ハーヴァード大学を卒業、指揮をレナード・バーンスタインとイリヤ・ムーシンに学んだ。
- 塩谷哲(ピアノ) Satoru Shionoya, Piano
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ピアニスト/作・編曲家/プロデューサー
東京藝術大学作曲科出身。オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストとしての活動(93年国連平和賞受賞、95年米グラミー賞ノミネート)と並行しソロ活動を開始、現在まで12枚のオリジナルアルバムを発表する。自身のグループをはじめ、佐藤竹善(ヴォーカル)との“SALT&SUGAR”、上妻宏光(三味線)との“AGA-SHIO”の活動や、世界的ジャズピアニスト小曽根真(ピアノ)との共演、渡辺貞夫、村治佳織、古澤巌、今井美樹、矢井田瞳、平井堅らとのコラボレートの他、モーツァルトのピアノ協奏曲などのクラシック演奏、2005年愛・地球博にてビッグバンドを率いたステージの演出など、活動のジャンル・形態は多岐に渡る。2014年9,10月に、NHK Eテレ『趣味Do楽“塩谷哲のリズムでピアノ”』を担当、女優有森也実さんを生徒にリズムをテーマにしたピアノレッスンで話題になった。また、8月から年末に渡った「絢香 にじいろ Acoustic Live Tour」を全面的にサポート、プロデュースし各方面より絶賛を博す。2015年10~12月に放送されたフジテレビのドラマ『無痛-診える眼-』の音楽を担当。また2016年4月からNHK Eテレでスタートした、人間と人形による音楽パペットバラエティー番組『コレナンデ商会』の音楽を担当している。2012年4月より国立音楽大学講師。
https://www.earthbeat-salt.com
- NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo
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NHK交響楽団の歴史は、1926年にプロ・オーケストラとして結成された新交響楽団に遡る。その後、日本交響楽団の名称を経て、1951年NHK交響楽団と改称。今日に至るまで、カラヤン、アンセルメ、カイルベルト、マタチッチなど世界一流の指揮者を次々と招聘し、歴史的名演を残している。
近年N響は、年間54回の定期公演(NHKホール、サントリーホール)をはじめ、全国各地で約120回の演奏活動を行っている。また2013年8月にはザルツブルク音楽祭に初出演するなど、その活動と演奏は国際的にも高い評価を得ている。
現在N響が擁する指揮者陣は、首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィ、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、桂冠名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット、桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージ、名誉客演指揮者アンドレ・プレヴィン、正指揮者 外山雄三、尾高忠明。
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主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、豊島区
協力:サントリーホールディングス株式会社
助成:平成30年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業