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芸劇danceワークショップ2022

未来の踊りのためのプログラム Dance Reframing for the Future

未来の踊りのためのプログラム Dance Reframing for the Future

従来のダンスの枠組みを更新する実験的な創造活動を支援するプログラム

募集期間:2022年7月26日(火)~8月26日(金)受付は17:00まで

「芸劇danceワークショップ2022 未来の踊りのためのプログラム」は、「Dance Reframing for the Future」をコンセプトに、従来のダンス表現が持っていた枠組みを解体し、更新するようなクリエーションのサポートを目指すものです。
今回のプログラムは、「ラボラトリー」と「ワークショップ」のふたつのカリキュラムで展開されます。「ラボラトリー」では、パフォーマンス集団「contact Gonzo」の塚原悠也さんをメンターに迎えます。そして参加者自身が持ち込む創作のアイデアを実践的に練り上げて、メンターと共にアーティストの実験的な創作活動を支援していきます。一方の「ワークショップ」では、多様な表現分野の講師陣と共に、クリエーションにおける新たな視点と方法論を探ります。
本プログラムを活かし、ジャンルを問わず自身の表現活動をより発展させていこうという意欲のある方からのご応募をお待ちしています。

募集は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

プログラム概要

期間:2023年1月25日 (水) ~3月4日 (土)
(ラボラトリー:全13日間 ワークショップ:全4日間)

会場:東京芸術劇場 リハーサルルーム

ラボラトリー

「ラボラトリー」は作品を生み出すプロセスの質を高め、より実験的に創作に挑むための実践型プログラムです。参加者自身が持ち込んだ創作のアイデアをベースに、メンターによるファシリテーションが行われます。そして構想から発表までの過程で、参加者同士のディスカッション、試行錯誤を重ねて作品を練り上げていきます。クリエーションを軸にした対話を通じ、客観性と批評性を養いながら、参加者がアーティストとしての視座を形成することを目指します。

日程:全13日間

  • 創作アイデア発表(実演)
    2023年1月25日(水)13:00~20:00
  • ラボラトリー:第1ターム
    1月26日(木)13:00~ メンター立ち合いのもと各自クリエーション
    1月27日(金)、28日(土)17:00~21:00
  • ラボラトリー:第2ターム
    2月7日(火)13:00~ メンター立ち合いのもと各自クリエーション
    2月8日(水)~2月10日(金)17:00~21:00
  • ラボラトリー:第3ターム
    2月28日(火)~3月2日(木)17:00~21:00
  • 関係者向けのショーイング(非公開)時間未定
    3月3日(金)リハーサル
    3月4日(土)本番

【クリエーションのためのリハーサル室の提供】
本プログラムに関わるクリエーションの場所として、東京芸術劇場 リハーサルルーム を所の期間、施設使用ルールを遵守の上で無料提供します。

メンター:塚原悠也(アーティスト/contact Gonzo メンバー)

© Takuya Matsumi

関西学院大学文学部美学専攻修士課程修了後、NPO法人ダンスボックスのボランティア、運営スタッフを経て、アーティストとして2006年パフォーマンス集団「contact Gonzo」の活動を開始、パフォーマンスやインスタレーションなどを国内外、屋内外問わず発表。個人として2020年演劇作品『プラータナー:憑依のポートレート』におけるセノグラフィと振付に対し「読売演劇大賞」スタッフ賞受賞。contact Gonzoとして2020年度「京都市芸術新人賞」、「タカシマヤ美術賞」などを受賞。現KYOTO EXPERIMENT共同ディレクター。

「未来の踊りのためのプログラム」の継続が決まり、引き続きメンターとして関わることになりました。
僕自身は2006年に大阪でコンタクトゴンゾという集団をダンサーの友人と立ち上げて(でたらめに見えるけど確信のあるものに名前を付けただけ、といえばそうなのですが)、現在まで活動を続けてきました。これがダンスなのかと問わると「多分違う」と毎回答えていますが、ぶっちゃけてしまうと僕にとって、そこはどうでもいいと思っています。
コンタクトゴンゾを見て怒る人も国内外結構いたのですが、そういう人たちから「これは芸術じゃない」と言われてきました。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でもそれ今大事なことか? 未来にとって大事なことか? 今大事なのは、イメージしていることを既存の文脈への忖度なしに、それぞれが形にしていくことです。
メンターという名前は大げさですが、何かダンスらしきもの? そうじゃないかもしれないもの? 確信があるけどまだ見えてないもの? 変な遊びとか? そういったものを抱えている人たちと出会いたいと思っています。イメージを少しでも形にしていけるよう、責任をもって手伝います。

ワークショップ

芸術諸分野から講師を招き、舞踊芸術に新しい視点をもたらすべくジャンルを横断したワークショップを行います。舞踊芸術の可能性を多角的に探ると共に、ラボラトリーにおけるクリエーションのプロセスに閃きや刺激を与えます。

講師・内容・日程
全4日間(各回:14:00~21:00 予定)

第1回 余越保子「『京鹿の子娘道成寺を踊ってみる』ぺダゴジィ~芸の「道」「型」について」

2023年2月1日(水)

[講師コメント]日本舞踊の名作「京鹿の子娘道成寺」を、現代人の身体で咀嚼、理解する回路を見出していく集中ワークショップを行います。ダンス経験の有無を問いません。ぺダゴジィ=学びの行為の中に存在する師弟関係を仮想しつつ、師匠以外の他者(死者、芸能の神様、未来の踊り手)を想像しながら、古典舞踊の型の在り処を解体、分析し、参加者全員で共有と考察を行います。

講師:余越保子(演出家・振付家・舞踊家)

© Miana JUN

NY在住中(1987年~2014年)に、ベッシー賞(最優秀作品賞)を2度受賞。グッゲンハイムフェロー、ファンデーションフォーコンテンポラリーアートアワードなど、米国内での受賞多数。2015年にNYで発表された「ZERO ONE」はニューヨークタイムズ紙のダンス批評家が選ぶ年間ベストテンに掲げられた。能「山姥」をベースにした日米共同制作作品「YAMAMBA AS A BEAR」(邦題: 山姥は熊を夢見る)が、「ヨコハマダンスコレクション 2021-DEC」の招聘作品として上演。第20回AAF戯曲賞受賞記念公演『リンチ(戯曲) 』(戯曲:羽鳥ヨダ嘉郎)の演出・振付を担当し2022年11月に上演予定。京都を拠点とし、DOJOJI活動体メンバーとして関西のダンサー、演出家、映像作家とコレクティブな芸術活動を展開している。

第2回 梅田哲也「立っています」

2023年2月6日(月)

[講師コメント]「岬の先端の先端は、最後まで本当に尖っていたのです。穏やかに波が寄せるトンガリに足を置いて立ってみると、目線が身体から飛び出して、上空から小さな自分を俯瞰しているような感覚を味わいました。地図で見たことがあるあの尖った岬の先端に、その瞬間、立っていました」

講師:梅田哲也(アーティスト)

© 島崎ろでぃー

おもにインスタレーションとパフォーマンスを制作します。作品はよく建築や音楽のようにもとらえられます。なにを作るかは手をつけてみないとわかりません。近年の個展に「梅田哲也 イン 別府『O滞』」(別府、2020~2021年)、『うたの起源』(福岡市美術館、福岡、2019~2020年)。パフォーマンス作品では『Composite:Variations』(Kunstenfestivaldesarts 2017、ブリュッセル)、『INTERNSHIP』(国立アジア文化殿堂、光州、2016年 / TPAM 2018、KAAT神奈川芸術劇場ホール)などがあります。

第3回 岡田利規「イマジネーションについてきわめて具体的に扱うワークショップ」

2023年2月15日(水)

[講師コメント]あなたの今住んでいる、もしくはかつて住んでいた、家の間取りについて舞台の上でソロで話してもらう、ということをやるところからはじめるワークショップをやります。それを通して、イマジネーションがあなたの身体の状態に影響を与えたり、動きを与えたり、その動きの質に関与したりするつまりイマジネーションがあなたを振り付けるということを、目の当たりにしてみる機会をつくりたいと思っています。イマジネーション、というともするとふんわりレベルで用いられてしまいがちなものを、ゴリゴリに、あくまでも具体的に扱う、わたしのそのやり方を紹介したいです。あとはそこからみなさんが自由に勝手に応用発展してくれることを願って。

講師:岡田利規(演劇作家・小説家・チェルフィッチュ主宰)

© 宇壽山貴久子

“想像”を用いた独特な言葉と身体の関係性による方法論や、現代社会への批評的な眼差しが評価され、国内外で高い注目を集める。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。主宰する演劇カンパニー・チェルフィッチュでは2007年に同作で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で上演。近年では欧州の公立劇場のレパートリー作品も手がける。
2005年7月『クーラー』で「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2005ー次代を担う振付家の発掘ー」最終選考会に出場。森山未來、酒井はな、湯浅永麻などダンサーとのコラボレーションも多数。また、2022年には小説「ブロッコリー・レボリューション」で、第35回三島由紀夫賞を受賞。

第4回  川口隆夫「憑依する身体 — 大野一雄の踊りによって」

2023年2月18日(土)

[講師コメント]即興的な要素も含み、老齢というだけでなく特異な身体的・運動的特徴や癖までをもその本質として含んだ大野一雄の踊り。そこに足すも引くもなく、それを忠実に模倣しようと努めることは、それを行う主体側の解釈や特性を消して、可能な限り対象に自分を重ねようとすることに他ならない。しかし、重ねよう、寄せようとすればするほど、その重ならない部分、どうしてもはみ出してしまう部分が、逆に、その主体の存在の消すことのできない有り様を浮かび上がらせるという、「コピー」であるがゆえに「オリジナル」であるという、パラドックス。
伝説の舞踏家、故・大野一雄の初期代表作からいくつかのシーンの初演の映像を見て、その踊りを<完コピ>することを試みる。

講師:川口隆夫(ダンサー・パフォーマー)

© Hiroki Obara

1990年よりコンテンポラリーダンスカンパニーATA DANCE を主宰。96年よりダムタイプに参加。2000年以降はソロを中心に、「パフォーマンスとしか言いようのない」(朝日新聞・石井達朗)作品を数多く発表。08年より「自分について語る」をテーマに『a perfect life』シリーズ。その Vol. 06「沖縄から東京へ」で第5回恵比寿映像祭(2013)に参加した。近年は土方巽著『病める舞姫』を元にした『ザ・シック・ダンサー』(2012年~、共演・田辺知美)、『大野一雄について』(2013年~)を発表。後者は世界35都市を巡演。21 年にはTOKYO REAL UNDERGROUND フェスティバルにて芸術監督を務め、新作『ミノタウロ・ディスコ』を発表。またアートイベント「INOUTSIDE」を共同企画。これらの活動が評価を受け、令和三年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。

プログラム概要

期間:2023年1月25日 (水) ~3月4日 (土)
(ラボラトリー:全13日間 ワークショップ:全4日間)

会場:東京芸術劇場 リハーサルルーム

ラボラトリー

「ラボラトリー」は作品を生み出すプロセスの質を高め、より実験的に創作に挑むための実践型プログラムです。参加者自身が持ち込んだ創作のアイデアをベースに、メンターによるファシリテーションが行われます。そして構想から発表までの過程で、参加者同士のディスカッション、試行錯誤を重ねて作品を練り上げていきます。クリエーションを軸にした対話を通じ、客観性と批評性を養いながら、参加者がアーティストとしての視座を形成することを目指します。

日程:全13日間

  • 創作アイデア発表(実演)
    2023年1月25日(水)13:00~20:00
  • ラボラトリー:第1ターム
    1月26日(木)13:00~ メンター立ち合いのもと各自クリエーション
    1月27日(金)、28日(土)17:00~21:00
  • ラボラトリー:第2ターム
    2月7日(火)13:00~ メンター立ち合いのもと各自クリエーション
    2月8日(水)~2月10日(金)17:00~21:00
  • ラボラトリー:第3ターム
    2月28日(火)~3月2日(木)17:00~21:00
  • 関係者向けのショーイング(非公開)時間未定
    3月3日(金)リハーサル
    3月4日(土)本番

【クリエーションのためのリハーサル室の提供】
本プログラムに関わるクリエーションの場所として、東京芸術劇場 リハーサルルーム を所の期間、施設使用ルールを遵守の上で無料提供します。

メンター:塚原悠也(アーティスト/contact Gonzo メンバー)

© Takuya Matsumi

関西学院大学文学部美学専攻修士課程修了後、NPO法人ダンスボックスのボランティア、運営スタッフを経て、アーティストとして2006年パフォーマンス集団「contact Gonzo」の活動を開始、パフォーマンスやインスタレーションなどを国内外、屋内外問わず発表。個人として2020年演劇作品『プラータナー:憑依のポートレート』におけるセノグラフィと振付に対し「読売演劇大賞」スタッフ賞受賞。contact Gonzoとして2020年度「京都市芸術新人賞」、「タカシマヤ美術賞」などを受賞。現KYOTO EXPERIMENT共同ディレクター。

「未来の踊りのためのプログラム」の継続が決まり、引き続きメンターとして関わることになりました。
僕自身は2006年に大阪でコンタクトゴンゾという集団をダンサーの友人と立ち上げて(でたらめに見えるけど確信のあるものに名前を付けただけ、といえばそうなのですが)、現在まで活動を続けてきました。これがダンスなのかと問わると「多分違う」と毎回答えていますが、ぶっちゃけてしまうと僕にとって、そこはどうでもいいと思っています。
コンタクトゴンゾを見て怒る人も国内外結構いたのですが、そういう人たちから「これは芸術じゃない」と言われてきました。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でもそれ今大事なことか? 未来にとって大事なことか? 今大事なのは、イメージしていることを既存の文脈への忖度なしに、それぞれが形にしていくことです。
メンターという名前は大げさですが、何かダンスらしきもの? そうじゃないかもしれないもの? 確信があるけどまだ見えてないもの? 変な遊びとか? そういったものを抱えている人たちと出会いたいと思っています。イメージを少しでも形にしていけるよう、責任をもって手伝います。

ワークショップ

芸術諸分野から講師を招き、舞踊芸術に新しい視点をもたらすべくジャンルを横断したワークショップを行います。舞踊芸術の可能性を多角的に探ると共に、ラボラトリーにおけるクリエーションのプロセスに閃きや刺激を与えます。

講師・内容・日程
全4日間(各回:14:00~21:00 予定)

第1回 余越保子「『京鹿の子娘道成寺を踊ってみる』ぺダゴジィ~芸の「道」「型」について」

2023年2月1日(水)

[講師コメント]日本舞踊の名作「京鹿の子娘道成寺」を、現代人の身体で咀嚼、理解する回路を見出していく集中ワークショップを行います。ダンス経験の有無を問いません。ぺダゴジィ=学びの行為の中に存在する師弟関係を仮想しつつ、師匠以外の他者(死者、芸能の神様、未来の踊り手)を想像しながら、古典舞踊の型の在り処を解体、分析し、参加者全員で共有と考察を行います。

講師:余越保子(演出家・振付家・舞踊家)

© Miana JUN

NY在住中(1987年~2014年)に、ベッシー賞(最優秀作品賞)を2度受賞。グッゲンハイムフェロー、ファンデーションフォーコンテンポラリーアートアワードなど、米国内での受賞多数。2015年にNYで発表された「ZERO ONE」はニューヨークタイムズ紙のダンス批評家が選ぶ年間ベストテンに掲げられた。能「山姥」をベースにした日米共同制作作品「YAMAMBA AS A BEAR」(邦題: 山姥は熊を夢見る)が、「ヨコハマダンスコレクション 2021-DEC」の招聘作品として上演。第20回AAF戯曲賞受賞記念公演『リンチ(戯曲) 』(戯曲:羽鳥ヨダ嘉郎)の演出・振付を担当し2022年11月に上演予定。京都を拠点とし、DOJOJI活動体メンバーとして関西のダンサー、演出家、映像作家とコレクティブな芸術活動を展開している。

第2回 梅田哲也「立っています」

2023年2月6日(月)

[講師コメント]「岬の先端の先端は、最後まで本当に尖っていたのです。穏やかに波が寄せるトンガリに足を置いて立ってみると、目線が身体から飛び出して、上空から小さな自分を俯瞰しているような感覚を味わいました。地図で見たことがあるあの尖った岬の先端に、その瞬間、立っていました」

講師:梅田哲也(アーティスト)

© 島崎ろでぃー

おもにインスタレーションとパフォーマンスを制作します。作品はよく建築や音楽のようにもとらえられます。なにを作るかは手をつけてみないとわかりません。近年の個展に「梅田哲也 イン 別府『O滞』」(別府、2020~2021年)、『うたの起源』(福岡市美術館、福岡、2019~2020年)。パフォーマンス作品では『Composite:Variations』(Kunstenfestivaldesarts 2017、ブリュッセル)、『INTERNSHIP』(国立アジア文化殿堂、光州、2016年 / TPAM 2018、KAAT神奈川芸術劇場ホール)などがあります。

第3回 岡田利規「イマジネーションについてきわめて具体的に扱うワークショップ」

2023年2月15日(水)

[講師コメント]あなたの今住んでいる、もしくはかつて住んでいた、家の間取りについて舞台の上でソロで話してもらう、ということをやるところからはじめるワークショップをやります。それを通して、イマジネーションがあなたの身体の状態に影響を与えたり、動きを与えたり、その動きの質に関与したりするつまりイマジネーションがあなたを振り付けるということを、目の当たりにしてみる機会をつくりたいと思っています。イマジネーション、というともするとふんわりレベルで用いられてしまいがちなものを、ゴリゴリに、あくまでも具体的に扱う、わたしのそのやり方を紹介したいです。あとはそこからみなさんが自由に勝手に応用発展してくれることを願って。

講師:岡田利規(演劇作家・小説家・チェルフィッチュ主宰)

© 宇壽山貴久子

“想像”を用いた独特な言葉と身体の関係性による方法論や、現代社会への批評的な眼差しが評価され、国内外で高い注目を集める。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。主宰する演劇カンパニー・チェルフィッチュでは2007年に同作で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で上演。近年では欧州の公立劇場のレパートリー作品も手がける。
2005年7月『クーラー』で「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2005ー次代を担う振付家の発掘ー」最終選考会に出場。森山未來、酒井はな、湯浅永麻などダンサーとのコラボレーションも多数。また、2022年には小説「ブロッコリー・レボリューション」で、第35回三島由紀夫賞を受賞。

第4回  川口隆夫「憑依する身体 — 大野一雄の踊りによって」

2023年2月18日(土)

[講師コメント]即興的な要素も含み、老齢というだけでなく特異な身体的・運動的特徴や癖までをもその本質として含んだ大野一雄の踊り。そこに足すも引くもなく、それを忠実に模倣しようと努めることは、それを行う主体側の解釈や特性を消して、可能な限り対象に自分を重ねようとすることに他ならない。しかし、重ねよう、寄せようとすればするほど、その重ならない部分、どうしてもはみ出してしまう部分が、逆に、その主体の存在の消すことのできない有り様を浮かび上がらせるという、「コピー」であるがゆえに「オリジナル」であるという、パラドックス。
伝説の舞踏家、故・大野一雄の初期代表作からいくつかのシーンの初演の映像を見て、その踊りを<完コピ>することを試みる。

講師:川口隆夫(ダンサー・パフォーマー)

© Hiroki Obara

1990年よりコンテンポラリーダンスカンパニーATA DANCE を主宰。96年よりダムタイプに参加。2000年以降はソロを中心に、「パフォーマンスとしか言いようのない」(朝日新聞・石井達朗)作品を数多く発表。08年より「自分について語る」をテーマに『a perfect life』シリーズ。その Vol. 06「沖縄から東京へ」で第5回恵比寿映像祭(2013)に参加した。近年は土方巽著『病める舞姫』を元にした『ザ・シック・ダンサー』(2012年~、共演・田辺知美)、『大野一雄について』(2013年~)を発表。後者は世界35都市を巡演。21 年にはTOKYO REAL UNDERGROUND フェスティバルにて芸術監督を務め、新作『ミノタウロ・ディスコ』を発表。またアートイベント「INOUTSIDE」を共同企画。これらの活動が評価を受け、令和三年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。

主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場/東京都

企画協力:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

運営:特定非営利法人アルファルファ

チラシ

チラシ

〔pdf:798KB〕

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